会計人(税理士・公認会計士)が広告やマーケティングの手法を研究する会「会計人増客研究会」
会計人増客研究会は、会計事務所が顧問先を「減らさず、増やす」という目的のために作られた会計人のための研究会です。私が税理士業界初のマーケティング本『新しい税理士事務所のつくり方』を書いてから7年が経ちました。おかげさまで前著の『実践できる税理士事務所の営業のしくみ』も含めて1万冊以上のベストセラーとなりました。当時はまだ、税理士事務所のマーケティングといってもホームページを持っている事務所も少なく、チラシやダイレクトメールなどの広告を行っている事務所はほとんどありませんでした。
しかし今や税理士事務所業界は、こうした事が当たり前の時代になりました。そして顧問先が増えている税理士事務所と減っている税理士事務所の差が、当時とは比較にならないほど大きく広がってきています。顧問先が減っている事務所の先生は、なぜ減っているのか理由が分かりません。おそらく「きちんとミスなく仕事をしているし、顧問先にも喜ばれている。しかし、なぜか顧問先は増えない、むしろ減っている」というのが実感ではないでしょうか。
なぜ顧問先が増えないのでしょうか? それは「きちんと仕事をすること」と「お客さんを増やすこと」とは別のスキルだからです。数学が抜群にできるからといって、英語ができるとは限らないということと同じです。
今や税理士事務所業界は営業や広告活動を行わないと、顧問先の減少により現状維持すら難しい時代になってきました。昔と違い、先生の顧問先は日常的に多くの税理士紹介会社の営業攻勢や他の税理士事務所の広告にさらされています。先日、起業した社長の会社へお伺いしたところ、登記したとたん税理士事務所からDMが20通以上届いたそうです。手をこまねいていると、状況は悪くなる一方です。顧問先の動揺を抑え、攻勢に転じるためには、他より一歩先をいく広告や営業活動を行う必要があります。
広告や営業の基本は、お金をかけて新しいお客様を発見し、顧客にすることです。メルマガやブログのように、お金をかけない営業方法や広告行為もありますが、正直、微々たる効果しかありません。これは一般の企業にもいえることですが、お金をかけずにお客さんが増えるなら何も苦労はありません。おそらくこれからは、広告宣伝費をたくさん使える巨大事務所や職員兼営業マンを多く抱える税理士法人などが急成長を遂げていくと思います。
しかし注意していただきたいことがあります。顧客満足を考えない顧問先獲得は定着率が低く、ザルで水をすくっているようなものという事です。多くの顧問先を獲得したとしても、それを維持できなければ何にもなりません。また、低価格やネットに頼った顧問先の獲得は、売上は増えるものの「仕事に忙殺されてしまう」「利益は全然出ない」といった問題が出てくるでしょう。こうしたことも念頭に置いて、営業や広告宣伝、マーケティングに取り組んでいただければと思います。
当会の趣旨にご賛同いただいた先生方の、ご入会をお待ちしております。
事務局長 井上達也
株式会社フリーウェイジャパン代表取締役。1961年生まれ。法政大学経営学部卒。株式会社日本デジタル研究所(JDL)を経て、1991年に株式会社フリーウェイジャパンを設立。当時としては珍しく大学在学中にマイコン(現在のパソコン)を使いこなしていた経験と、圧倒的なマーケティング戦略により、同社を急成長に導く。その斬新かつ現実的な戦略提案には定評があり、税理士事務所のための新発想の製品・サービスの開発に関わる形で、他社の支援も行っている。税理士事務所が顧問先を増やすためのクラウドシステム「フリーウェイシリーズ」は6万以上のユーザーを獲得し、ユーザーの税理士事務所の繁栄に勤しんでいる。税理士事務所業界トップからの信頼も厚く、2008年には、NEXTステージを目指す税理士のために「会計人増客研究会」(旧 会計事務所マーケティング研究会)を発足した。
会計事務所マーケティング研究会は、会計事務所の顧問先獲得を支援することを目的として設立されました。
このメールマガジン上では、「しくみ」「職員」「マーケティング」 を中心に、顧問先開拓の具体的なヒントをお伝えしていきます。
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